五拾八番 あなたの言う通り。まったくもって100%正しい。
【58番目のうた】
有馬山猪名の笹原風吹けば
いでそよ人を忘れやはする
【意訳】
有馬山猪名の笹原に風が吹き、そよそよと音をたてる。
私があなたのことを忘れたかですって?
そんなことありま(有馬)せん、わすれていな(猪名)いわ。
まったく、そうよ(そよ)、あなたを忘れたりするものですか。
【作者 大弐三位 だいにのさんみ】
紫式部の娘、藤原賢子(ふじわらのかたこ)のこと。母の紫式部に連れられて一条天皇の中宮彰子に仕える。16歳の時に母は他界するが、その後も宮廷に仕えながら、一人娘を産み、その同じ年に後冷泉天皇が生まれて、乳母に抜擢され後冷泉天皇の乳母(となる。30代半ばに大宰府の長官である大弐正三位・高階成章(たかしなのしげあきら)と結婚したので、大弐三位と呼ばれた。
【ご宣託】
あなたは今、あることに憤っているでしょう。「そんなわけないじゃない。おかしいわよ」。そう。本当にあなたの言う通りです。まったくもってあなたが思うこと、言ってることは100%正しい。ほんと、おかしいですよね。